2026/03/23 09:46

平成の大合併で長野市に編入された「大岡村」。あの長野オリンピックの開会式で一躍有名になった巨大な道祖神の村です。

村域のほぼ中心にあった村役場からは遠く離れた村境の「大岡丙(へい)明川(みょうが)」は、犀川沿いの狭い村でした。ここに小作農として生活していた藤澤家。遡ること約180年の記録と文書が、藤澤家の様子を伝えています。
明治になって新政府が謳う「殖産興業」、けれどそれ以前から貧しい日本の農家は農業だけではなく、養蚕・炭焼き・紙漉きと、あらゆる副業をこなしてきました。
藤澤家はどのように生活を豊かにするか知恵を絞りながら、やがて商店を設立します。そして子供たちの未来のために「保険」を積み立て、さまざまな生業を試みます。

じわじわと迫る戦争の足音、戦争の復興が進んでもなかなかインフラが整わない山村、地震や台風の被害。
歴史に名をはせた人だけが世の中を作ってきたわけではありません。こうして「生きてきた記録」を残す人達が、次の世代へと力強く道を示してくれているのではないでしょうか。

この書籍の発刊は3月末を予定しています。先行予約された方には4月2日から順次発送とさせていただきます。